江黒真弓ブログ:オランダからの便り

江黒真弓ブログ:オランダからの便り

2009/12/24 Merry Christmas!

オランダ、ベルギー地方のクリスマス

日本も寒くなってきていると思います。ここオランダ、ベルギー地方は大寒波に見舞われ、積雪20センチ、気温もマイナス10度にまで下がりました。
電車は止まり、交通は乱れて大変なことになっていました。
今日、だいぶ道の雪も解け、私も自転車に乗って移動。
オランダ人、こんなに雪が降っても自転車を離しません!(あ、私もその一人ですね。。)

もうすぐ、クリスマスです。
街中がクリスマスイルミネーションで飾られて、その光を見ると、ちょっとわくわくしてしまいます。
オランダ人は家族で夕食を囲み、静かなクリスマスを過ごします。
お店も全部閉まってしまいますし、私もお料理に精を出すこととします。

我が家にもクリスマスツリーとキャンドルなどを飾ってみました。
皆様どうか、ステキなクリスマスを!

オランダ、ベルギー地方のクリスマス

2009/12/07 コンサート終了

アムステルダムのピアノラミュージアムにてアムステルダムのピアノラミュージアムにて

11月29日、アムステルダムのピアノラミュージアム(Pianola Museum) という自動演奏ピアノのミュージアムで、コンサートをさせて頂きました。
演奏したのは、自分のフォルテピアノとモダンピアノの2台。
前半をフォルテピアノでハイドン、後半はモダンピアノでメンデルスゾーンというプログラムで、両方のピアノを弾きわけるものでした。
今年2009年は、ハイドン没後200年、メンデルスゾーン生誕200年の年なのでこの企画をしたものの、いざ両方のピアノを弾くとなると、簡単にはいきませんでした。
もう、かれこれ8年くらいはフォルテピアノしか演奏していなかったので、鍵盤の重いモダンピアノに悪戦苦闘。でも、フォルテピアノで得たアイディアとイメージの幅を生かし、お客様には楽しんでもらえたと思います。
このピアノラミュージアムの館長さんには、私の楽器を置かせてもらったり、練習させてもらったり、本当にお世話になっています。

ちなみにピアノラとは、ピアニストの演奏を紙のロールにパンチの穴を開けて記録する。そのロールを自動演奏ピアノに取り付けると、まるでそのピアニストが演奏しているかのように目の前で演奏が楽しめるというもの。このミュージアムには2万5千本ものロール、数えきれないほどの自動演奏ピアノのコレクションがあります。
アムステルダムにお越しの際は、ぜひ、この小さなでも味のあるミュージアムを訪れてみて下さい!
PIANOLA MUSEUM http://www.pianola.nl/

2009/11/02 ベルギーの秋 続編

Diestに続き、Comblain-aux-Pont という村に山登りに行ってきました。オランダからは日帰りできる距離です。
お城の見える川沿いを行くと、山道への入り口があり、普通の案内には無い石の穴を通り抜け、湧き水の周りに萌える緑の鮮やかさに感動しつつ、頂上に辿りつきました。平地ばかりのオランダとは違う、この景色に満足。帰り道、大きな馬に遭遇。いかにも百万馬力?!強そうでした。

ベルギーComblain-aux-Pont
ベルギーComblain-aux-Pont

2009/10/23 ベルギーの秋

古い教会の跡地ベギンホフ修道院の中の静かな通り

緑に覆われた古い教会の跡地と、ベギンホフ修道院の中の静かな通り


今回はオランダではなく、お隣の国、ベルギーの紹介です。
ベルギー中部フレミッシュ・ブラバント州にあるディースト(Diest)という街に遊びに行きました。
秋晴れの気持ちよいお天気の中、石畳と教会、小川と自然を楽しんできました。
街の片隅にひっそりとたたずむベギンホフ修道院は、世界遺産に登録されているとか。
小さい国でも、地域によって様々な文化背景があり、新鮮な感動をもらえます。
山道を散歩していたら、栗が落ちていたので痛い思いをしつつも、栗拾い!
家に帰り、拾った栗とマッシュルーム、タマネギ、チーズのリゾットを作りました。日本の栗よりは小さいのですが、甘くて濃い味がしました。
ヨーロッパの秋、とても美しく、おいしいです!

おばけカボチャランタン/川沿いの散歩道/本日の夕食

写真左)ハロウィンのおばけカボチャランタンが玄関先に
写真中)川沿いの散歩道
写真右)本日の夕食、栗とマッシュルームのリゾットと豚肉&セロリのブラウンソース煮

2009/10/13 師匠スタンリー・ホッホランドから学んだこと

師匠から学んだこと

留学一年目のレッスンは、戸惑う事ばかりでした。ヨーロッパ人にしては珍しく、口数の少ないスタンリー。ぼそっと言われる一言を聞き逃すまいと、耳をダンボにしてレッスンに望むのですが、私の英語も未熟だったせいもあり、何度も聞き返すこと多々。でも、スタンリーのレッスンの素晴らしい所は、言葉よりも音で伝えてくれる事でした。
自分が精一杯表現しているつもりで演奏しても、彼の手にかかると「同じ楽譜を見ているのに、こんなにも弾き出すものが違うのか」という思いに何度もなりました。本当に目を丸くして唖然とするばかりなのです。しかし、決してアイディアを生徒に強要することなく、それよりも、ほら、もっと幅広く自由になれるんだよと教えてもらった気がします。
そして、着飾ることではなく、まっすぐに音楽と向き合うこと。
彼の「音」を通じ、6年の間に学んだ大切なことです。
それにしても、飼い猫に「Dag! (こんにちは)」と話しかけるスタンリー。とっても心温かい人柄です(笑)

2009/09/14 スタンリー・ホッホランド

オランダは、木々がちらほらと黄色やオレンジに色づいてきています。朝晩は12-13℃と大分冷えてきました。前回は、私が学んだアムステルダム音楽院を少し紹介させていただきましたので、今回は6年間勉強させてもらった我が師匠、スタンリー・ホッホランド氏を紹介したいと思います。ホッホランド氏はフォルテピアノの第一人者で、古楽器復興の担い手の一人でもあります。日本にも何度も来日し、オーケストラと共演したり、ソロ、連弾などのコンサートで演奏されています。私がスタンリーと出会ったのは2001年の福岡音楽祭での事でした。当時、どの先生の所へ留学しようか迷っていた時に、ちょうど福岡音楽祭にソリストとして招待されていたスタンリーの練習とコンサートを聞く機会がありました。彼の音に一気に心引きつけられた私は、瞬時にこの人の所へ行こうと決断。そしてレッスンを受ける事もできました。様々な情報も大切ですが、やはり自分の耳で、肌で感じることは何よりの決めてになりますね。そして、何を言われようと、その人が奏でる音楽の力には有無を言わせぬものがあります。スタンリーのとてもシャイな性格とは裏腹な、説得力のある強い音楽が、私をオランダへと向かわせたのでした。次回につづく。。。。

スタンリー・ホッホランド(フォルテピアノ) Stanley HOOGLAND
アムステルダム音楽院でピアノと音楽理論をヤープ・スパーンデルマン氏に師事。その後、ロンドンでマリア・クルチオ、ブルーミントン(アメリカ)でメナヘム・プレスラー各氏のもとで研鑽を積む。彼は重要なフォルテピアノ奏者のひとりであり、70年代のはじめから数多くの録音、アンナー・ビルスマ、ヴェラ・ベス、フランス・ヴェスターらと共演をしている。アムステルダム・フォルテピアノ・トリオなどの多くのアンサンブルに参加する他、ソリストとして18世紀オーケストラと共演し、また、世界中の音楽祭から招待を受けている。録音や演奏会には、しばしば彼自身の所有する歴史的楽器を演奏し、またモダン・ピアノの演奏家としてさまざまな時代の音楽を演奏している。現在、デン・ハーグ王立音楽院、アムステルダム音楽院でフォルテピアノの指導にあたっている。
スタンリー・ホッホランド氏のCD案内は下記よりご覧 になれます。
クリエイティヴ・コア株式会社のサイト
最新作シューベルト

2009/08/18 アムステルダム音楽院

私が6年間勉強をしたアムステルダム音楽院を少し紹介したいと思います。 最後の1年間は新しくなった校舎で過ごしたのですが、留学の殆どの時間を費やし、思い入れがあるのはやはり旧校舎。もともとは銀行だった建物で、世界でも有名な"コンセルトヘボウ"(コンサートホール)や、ゴッホ美術館のすぐそばにありました。フォルテピアノ科は、楽器博物館がコレクションした楽器で練習ができるというとても恵まれた環境でした。そして、友とお茶を飲みながら語らえる部屋といっても、本当はピアノを修理する場所なんですが、そこで皆とお悩み相談室やら持ち寄りパーティーを開いたりと、思い出は数知れずです。新しい校舎は全面ガラス張りのモダンな建物。古いピアノを愛する私としては、旧校舎のちょっとした装飾などの古き良き趣味が懐かしいです。写真は旧校舎のフォルテピアノ練習室、中庭から見た校舎、旧校舎が閉まる最後の日、皆がお茶のみの場として使っていたワークショップお別れパーティー(私の師匠、スタンリーも参加)、そして新校舎(写真2枚はConservatorium van Amsterdamサイトより)です。

アムステルダム音楽院
アムステルダム音楽院

2009/07/22 オランダ人の夏休み

オランダも一気に夏休みになりました。 新学期は9月スタートなので、6月は卒業シーズン、そして7月と8月は長い夏休みというのが、この時期のオランダです。 オランダ人は、長い旅行(バカンス)に出かけます。1ヶ月だったり、それ以上という人もたくさんいて、7月になれば皆さん、バカンスはどこに行くの?という話題で持ち切りです。 私の周りもトルコ、フランス、アメリカ、ギリシャ、ポルトガル、スイス etc...2週間から1ヶ月とみなさん、思いっきり羽を伸ばすのがオランダ流。 こんなに休んでいても、社会は機能していく仕組みができていることにも驚きなのですが。そして私は、来週ドイツへキャンプをしに行く予定です。 写真は2年前、フランスへキャンプをしに行った時のものです。 どこのキャンプ場にもオランダ人の家族連れがいました。 キャンプで経済的にというのもオランダ人流なのです。 私も、普段の生活の垢を落とし、 自然の力をもらって来ることを今から楽しみにしています。

フランスへキャンプをしに行った時の写真

2009/07/05 修士課程修了!

修士課程修了

ここ、オランダは連日30度の真夏日です。 太陽の日がとても強く、痛いくらいです。 普通のヨーロッパの家には、クーラーはありません。 私も日本から持ってきた扇子で暑さしのぎ。 でも、これには限界がありますね。 さて、この夏、アムステルダム音楽院フォルテピアノ科修士課程を無事に修了いたしましたので、ここにご報告致します。 学士から計6年間、オランダ人フォルテピアノ奏者の スタンリー・ホッホランド氏と学んできました。 始めは口数の少ない彼に戸惑いましたが、レッスンではたくさんのことを示して下さいました。 その演奏を聴くたびに目からうろこ。そして何度涙を落としたことか。 ホッホランド氏についてはまた改めて紹介したいと思 います。 論文提出、論文発表のためのレクチャーコンサート、そして卒業演奏試験を経ての修士号取得。 たくさんの方に支えられて、ここまで頑張ってこれました。 これからが自分の力を試される時だと思い、気持ちを新たにしたいと思います。

2009/06/23 リサイタル無事終了

6月14日(日)と17日(水)、私のフォルテピア ノソロリサイタルを無事終了いたしました。 お忙しいところ、おいで下さった皆様、ご協力下さっ た方々に感謝の気持ちで一杯です。14日は地元、スターダスト・ヒューマン・ネット ワークさんの主催で、 長光寺さん内にある、石の蔵・空華にて弾かせていただき ました。100人を超えるお客様の前で、フォルテピアノを紹 介する機会に恵まれたことは、 これからの活動の励みとなりました。 17日は東京渋谷のムジカーザさんという、小さなサ ロンでのコンサート。 響きが良く、集中力の高まる雰囲気で演奏ができました。 また、200年前に作られたフォルテピアノと対話し ながらの演奏は、 とてもエキサイティングで、お客様にもその熱気は伝 わったでしょうか? またオランダに戻りますが、次回の日本公演もたくさ んの方に聴いていただけるよう、 精進したいと思います。埼玉県行田市須加・長光寺にある石ノ倉「空華」江黒真弓フォルテピアノリサイタルの様子江黒真弓フォルテピアノリサイタルの様子

2009/04/29 チューリップ畑

ミデンベームスターのチューリップ畑

日本の春もたくさんの花が咲き、香り漂う季節だと思います。 私が住むオランダは、今チューリップの季節です。アムステルダムから車で30分北にいった、ミデンベームスターという田舎のチューリップ畑の写真をお届けします。

まさしく、花の絨毯! 広大な敷地に赤や、黄色、紫のチューリップがぎっしりと花をつけ、それはそれは見事です。これは球根用に栽培されているそうで、しばらくすると球根にもっと栄養を与えるため、このお花は全て刈り取られてしまうとか。それにしてもチューリップって、とっても良い匂いがするのですね。ミデンベームスターのチューリップ畑

ページトップへ戻る