1998年6月24日~27日まで、IADR(国際歯学研究会)がフランスのニースで開催されました。この年に大学院を修了したので、学位論文を持って南仏に行こうとエントリーしたのを思い出します。
他のページにも書きましたが、IADRは世界で一番大きな研究会であり、抄録(発表内容の要点を書き出したものです)を提出して演題を申し込んでも必ずしも審査を通過できず、採用されただけでも意味ある学会といわれています。最近ではだいぶ慣れてきましたが、当時は発表に向けて一生懸命に準備した日々が懐かしくもあります。
ちょうど、その年の5月に結婚したこともあり、新婚旅行を兼ねて、家内と参加した学会でもありました。
ヨーロッパはレーザー歯学が遅れていたこともあり、当時の私の演題(Laser Raman Spectoroscopic Analysis on Er:YAG Laser Irradiated Enamel・レーザーに関する研究発表)にはいくつもの質問がありました。不慣れな英語を駆使しての討論であり、隣に立つ家内と筆談を交えてのディスカッションをしてきました。
さてさて、南仏プロバンス・地中海といえば、あこがれのリゾート地ですね。発表の合間をぬって観光を楽しみました。
海には入りませんでしたが、美しい地中海の砂浜を裸足で散歩するだけで、とても気分のいいものでした。
さらにレンタカーを借りて、カンヌやモナコにも足をのばしてみました。ニースとモナコは地中海沿いにお隣どうしです。モナコはF1レース(自動車レース)やグレース王妃が有名ですね。
レンタカーでF1コースを走ってみましたが(モナコのF1レースは一般の道路を閉鎖し、レースコースとして使用しますので、普段は一般車が普通に通行できます)、ここを200キロ以上のスピードで走るのかと思うと怖くなるようなカーブの連続でした。アイルトン・セナ(F1レースのトップドライバー)が亡くなった頃でしたので、街にはセナのグッズがたくさん出ていました。
そして、世界屈指の観光地・モナコの中心にあるホテル・ド・パリの前にはロールスロイスのオープンカーやフェラーリが並び、夜になるとメルセデスは端に追いやられていたのが印象的でした。ボク達はレストランで食事をするのも尻込みし、オープンテラスへ引き返ってしまいました。街は観光をメインとしていて、外人にはとても優しい国です。ここに住めたら楽しいのだろうなと憧れてしまいます。
それから、南仏はトマトが甘くて、カプレーゼ(トマトとチーズを輪切りにしてバジリコの葉をのせ、オリーブオイルや塩胡椒をしたサラダ)が絶品でした。多くの国を訪れてきましたが、モナコはまた行きたい国の一つです。今度はホテルからF1レースを観戦したいものです・・・。