立ち寄った国々
  1. ホーム >
  2. 立ち寄った国々|ボルチモア(アメリカ)

立ち寄った国々

ボルチモア(アメリカ)

ボルチモア(アメリカ)

国際レーザー歯学会2005年3月9日~12日まで、アメリカ合衆国ボルチモアにおいて第83回国際歯学研究会(International Association for Dental Research : IADR)が開催されました。

今回は、アメリカの田舎町での開催のためか、6,000人の全参加者に対して日本からの参加は600人余りと、例年に比べ少なかった。もっとも、前回大会のハワイでの参加者が多すぎたのでしょう。しかしながら、演題数(参加者たちの学術発表)は3718題といつもながらの多さでした。この大会は歯学研究者の祭典的要素を多分に含んでいて、年に1回開催される本学会により、再会を喜ぶシーンが数多く見られました。また、この場を利用した意見交換が次の研究を生んでいるのだと感じました。

国際レーザー歯学会ボルチモアはアメリカ東海岸に位置するメリーランド州最大の都市です。1840年に全米で最初に歯科医学校の設立された歴史ある街で、ガン研究で知られるJohns Hopkins大学のあることでも知られています。日本からは、シカゴ経由もしくは、ニューヨーク、ワシントンDC経由で13~14時間程度のフライトです。意外と時間がかかりますね。

ジョージ・ワシントンの義歯学会発表後には、観光名所ともなっている歯科医学博物館を訪れました。そこでは、日本のお歯黒をはじめ歯科の様々な慣習が紹介されていました。そして、初代アメリカ合衆国大統領ジョージ・ワシントンの義歯を見ることができました(右の写真) 。金床にセラミックをあしらった、今となってはとても使いにくそうな小さな義歯です。

Hu-Freidy社の工場シカゴでのトランジットのときに、各種の歯科器材で有名なHu-Freidy社の工場を見学してきました。私はこの会社の製品を多く使っているのです。製造工程の見学はとても興味をひかれました。スチールの棒状態から、エキスカベータや充填器、各種のキュレット、鉗子やヘーベル、クランプなどが作られていく製造工程のほとんどがベテラン職人の手で作られていることを知ることができた。特に抜歯鉗子の柄をハンマーでタタキながら曲げあわせていく工程は100%、職人の技に頼られており興味深いものでした。Hu-Freidy社というと他社のものに比べ、少々お高いことが知られていますが、その理由が理解できた感がありました。

今回の私の発表今回の私の発表は、「Bond Strength to Caries-affected Dentin Prepared with Er:YAG Laser」と題した、エルビウムヤグレーザーを用いてう蝕を除去した象牙質に対する歯質接着強さを検討したものでした。レーザーによるう蝕除去後の接着強さの検討としては世界初で、これを海外発表できたことをとても嬉しく思っています。また展示ブースでは、新開発のレーザーやブリーチング剤などに興味を惹かれ、その他にも様々な有用と思える器材が見られたのですが、薬事認可の関係から日本で手にすることはできないのが残念です。

スウェーデン/デンマークボルチモアブラジルイタリア/ドイツ/フランスハワイニース/モナコオランダ

ページトップへ戻る